主催側から見る無料セミナーの利用の仕方②

主催側から見る無料セミナーの利用の仕方②

無料セミナーを上手に利用しよう

前回 主催側から見る無料セミナーの利用の仕方①

無料セミナーの上手な利用の仕方についてご紹介しました。今回はその続きになります。世の中「タダより高いものはない」と必要以上に警戒していませんか?上手に利用して何か得るものがあれば、無料で受けられるのですから絶対にお得です。そんな無料セミナーの上手な使い方を今回も主催側の立場からご紹介していきます。

セミナーに行って何を学ぶのか?

主催側の参加者イメージを見極める

世の中には数多くの無料セミナーがあります。その中で本当に自分が参加すべきものはどれなのか?この見極めをすることは時間をムダにしないという点でとても重要です。ではその見極めのポイントはどこにあるのでしょうか。

セミナーに参加しようとするきっかけは様々あると思います。

・業務命令で、あるコンテンツ、サービス、商品について情報を収集する必要が出てきたから(例:製品についてのセミナー)

・部署異動でこれまでと違う業務に携わることになり自発的に勉強しようと思ったから(例:ビジネススキルセミナー)

ビジネスだけでなくプライベートでのセミナー参加の場合もきっかけはあると思います。

・これまで自分の中にあったコンプレックスを解消したいと思ったから(例:自己啓発セミナー)

・同じ目的を持っている人々と時間と空間を共有したいと思ったから(例:イベントセミナー)

いずれの場合も極端に言ってしまえば目的は「情報の収集」ということになります。

主催者側は参加者の「求めている情報」に焦点を合わせてセミナー内容を考えます。その際に参加者のイメージを想定して「求めている情報」のレベルを変えていきます。例えば「Excelの使い方セミナー」というセミナーを開催しようと考えたときに、

1.まったくExcelを触ったことのない初心者を対象とする

2.業務でガンガン使っている上級者を対象とする

1と2の対象の違いだけでもセミナーの内容は大きく変わってきます。例えば、1のセミナーでいきなり「VLOOKUP関数を使うと業務効率が大幅にアップします!」と言ったところで参加者の頭上に?が並ぶことは目に見えています。逆もまた然りです。じゃあ両方が理解できるようなセミナーに、というには1回のセミナーでは時間が足りなすぎます。

つまり参加者のイメージをある程度絞って、その対象に向けた内容でセミナー内容を考えていかざるを得ないということなんですね。主催側の考えているイメージと参加しようとしている自分がうまくマッチしていないと参加したセミナーの内容がまったく理解できなかったり、逆に薄いもののように感じてしまうという悲劇が起きてしまいます。

いま持っている知識と知りたいと思う知識を明確にしよう

先ほど紹介したようなミスマッチが起きないようにするにはどうしたらいいのでしょうか。

セミナーに参加するにあたって、自分がそのセミナーに参加して何を得ようと思っているのか。何を目的としてセミナーに参加するのか。一度頭の中で整理してみるといいかもしれません。

例えば、自分が新入社員だとしてこれまでExcelはほとんど触ったことがないとしましょう。残念ながら配属されたのはExcelをバリバリ使うような部署で、先輩たちがやっていることは魔法のようにしか見えません。そんなときにたまたまインターネットでExcelに関するセミナーを見つけて、行ってみようかと考えました。

その時に考えたいのが、自分の持っている知識と自分が知りたいと思っている知識にどれだけの乖離があるかということです。今度開催されるセミナーがこの3つだとしましょう。

1.「まったくの初心者でもOK!ゼロから始めるExcelセミナー」

2.「セルごとに入力するなんてもうやめよう!Excel数式セミナー」

3.「VBA/マクロで業務を自動化!Excel上級者向けデータ分析術」

新入社員のあなたはどのセミナーに参加しますか?

Excelをほとんど見たこともなく、四角いマスに数字を入れていけばいいんだよねという人は何も考えずに1番に参加するのがよさそうです。問題は2番と3番。「よく知らないけど職場で「VBA」だの「マクロ」って聞いたことあるぞ、自動化って書いてあるし業務に直結しそうな3番にしよう」と安易な考えで上級者セミナーに参加してしまうと憂き目をみることになります。

とはいえ自分が知りたい知識が3番のセミナーにありそうなのも事実。となれば後は自分の今の知識量で理解できるかを鑑みて、理解できると思うなら3番に参加するのが一番効率がいいでしょう。

2番についても同じです。基本的な入力方法はわかっているけど、もっと上手にExcelを使いたい。という人には1番のセミナーでは内容が薄くなってしまいそうなので却下。2番と3番を比べて「数式」はちょっと触ったことがあるけど、あまり使えていないという人なら2番もいいと思います。

自分がその情報についてどこまで知っているのか、何を知りたいのかをしっかりと整理することでちょうどいいレベルのセミナーが見つかるでしょう。整理する上で重要なのは「あらかじめインターネットや書籍などで事前に得られる知識は集めておくこと」です。これをすることで全体像が見えるので情報が整理しやすくなりますし、予備知識を入れておくと実際にセミナーに参加した時に得られる情報量がかなり増えます。自分で調べられることはあらかじめ調べておく、忘れがちですがやっておいて損はありませんよ?

自分に合った無料セミナーを探して

いかがでしたでしょうか。今回は主催側のセミナー参加者のイメージから自分の目的、知識量に合わせたセミナーの選び方をご紹介しました。今の時代、大小さまざまなセミナーが存在します。その中で自分の目的にあったセミナーを探すのは骨の折れることです。とりわけ無料セミナーは玉石混淆なのでしっかりと見極めて有意義な時間を過ごしたいですね。

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